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このページは掲示板利用にあたっての心得を読み物にしたページだぜ!
兄貴ィ!誰がこんなの読むんだよ!
この物語はインターネット掲示板を楽しむある双子の涙と笑いの物語である。

登場人物
パッソ:双子スタンドの兄貴。透視能力を持つクールでマンボなスタンド。本体は誰も知らない。
ヘッドマウントゴーグルが特徴的な細身の人型。
シエンタ:双子スタンドの弟。遠隔視能力を持つホットでファニーなスタンド。本体は誰も知らない。
肩に巨大な望遠鏡を備えた大柄な人型スタンド。

第一話:ウワサの巻
第二話:暴言の巻
第三話:出会いの巻
まとめ

イラスト募集


第一話:ウワサの巻
シエンタ:ギャハハハハハハ!

パッソ:どうしたのだシエンタ。

シエンタ:あ、兄貴ィ!耳寄りな情報手に入れたんで掲示板でみんなに広めてやるンすよ!

パッソ:それはよした方がいいな。

シエンタ:!? な、何でっすか!?

パッソ:いいかシエンタ、その小さな脳みそでよく考えてみるんだ。お前の広めようとしてるその情報は事実か?事実だとして俺たちに何の得がある?

シエンタ:何言ってるんすか「いいことはみんなで分かち合いましょう」ってことっすよ!

パッソ:それは結構なことだが、せめて情報が正しいかどうかくらいは確かめてから書き込むんだな。



一週間後



シエンタ:なんでだァァァ!

パッソ:どうしたのだシエンタ。

シエンタ:あ、兄貴ィ!掲示板で俺がホラ吹き扱いされちまってるンすよ!

パッソ:シエンタよ、あぁシエンタ、お前はなぜそんなにアホなのだ。なぜ掲示板に書き込む前に情報が本当かどうか確かめなかった。

シエンタ:そんなこと言ったって兄貴、そんなことどうやって確かめればいいンすか?

パッソ:お前がどこからその情報を得たか、そこは信頼できる情報源か、ほかにその話を知っている者はいるのか―――

シエンタ:あ、兄貴ィ…

パッソ:完全な事実を確かめるのは難しいが、時間をかけて調べれば嘘の情報は減っていく。時間がなかったとしてもお前がどこから情報を得たのかくらいは一緒に書き込むべきだったな。

シエンタ:ぐむぅ…

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第二話:暴言の巻
シエンタ:チクショォー!ムカっ腹立つぜ!

パッソ:どうしたのだシエンタ。

シエンタ:あ、兄貴ィ!掲示板で俺の悪口を言いふらすやつがいるンすよ!ぐきぃー!仕返ししてやるッ!

パッソ:それはよした方がいいな。

シエンタ:!? な、何でっすか!?

パッソ:いいかシエンタ、その小さな脳みそでよく考えてみるんだ。そいつに構ってなんになる?悪口は止まるか?お前も一緒にアホと思われるだけだぜ。

シエンタ:いいや、兄貴!やられっぱなしで黙ってるなんざ男じゃねぇ!悪口野郎に思い知らせてやるっすよ!

パッソ:結構な鼻息だが、冷静さをなくして自爆するんじゃないぞ。



一週間後



シエンタ:なんでだァァァ!!

パッソ:どうしたのだシエンタ。

シエンタ:あ、兄貴ィ!いつの間にか俺まで奴と一緒に掲示板の邪魔者扱いされてるンすよ!

パッソ:シエンタよ、あぁシエンタ、お前はなぜそんなにアホなのだ。よく見てみろ。お前の仕返しとやらは悪口野郎の悪口を言うだけだ。これでは奴と同じだろうが。

シエンタ:そんなこと言ったって兄貴、やられっぱなしで黙ってられないっすよ!

パッソ:こういう奴らは俺たちがキレてケンカを買うのを待ってるんだ。無視しなかった時点でお前は奴に負けてるのさ。

シエンタ:あ、兄貴ィ…

パッソ:どうしても目ざわりなら掲示板の管理者に報告するんだ。掲示板の書き込みは全て記録されていて、必要なら悪口野郎を立ち入り禁止にすることができる。

シエンタ:な、なるほど…

パッソ:わざわざ俺たちが手を煩わせる必要はねぇってことさ。報告の仕方はその掲示板やサイトのルールに合わせな。

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第三話:出会いの巻
シエンタ:エヘヘヘ。

パッソ:どうしたのだシエンタ。

シエンタ:あ、兄貴ィ!掲示板で知り合った娘がかわいいんンすよォ〜、これをキッカケに仲良くなろうとしてるンす!

パッソ:それはよした方がいいな。

シエンタ:!? な、何でっすか!?

パッソ:いいかシエンタ、その小さな脳みそでよく考えるんだ。相手はホントに女か?お前をダマす気ならどうする?表情も呼吸も読めないネットでウソを見破れるのか?

シエンタ:兄貴ィ!彼女に限ってそんな悪人のはずがないっすよ!信頼は時間をかけて作ればいいんっす!

パッソ:それは結構なことだが、自分だけは大丈夫という考えはくれぐれも捨てることだ。



一週間後



シエンタ:チクショォー!!

パッソ:…

シエンタ:会ってみたら育児も終わったオバンの遊びだったぜもてあそばれたぜ俺の純情ォーーー!!

パッソ:それだけなら良かったがシエンタ、お前はどこまでアホなのだ。彼女が掲示板に張ったアドレスを調べたらリンク先にコンピュータウィルスが見つかった。

シエンタ:なにィーーー!?あのアマただじゃおかねェ!!

パッソ:やめんか!!

シエンタ:あ、兄貴ィ…

パッソ:確かにその女には腹が立つが、もともとお前の「うかつさ」が招いた結果だ。そのうえ仕返ししようなどと自己中心はなはだしい、恥の上塗りだ!!

シエンタ:だって兄貴!奴はウィルスまで仕込んでるんすよ!?

パッソ:調べたがおそらく意図的なものじゃない。彼女もウィルスが仕込まれているとは知らなかったのだ。幸い俺たちのコンピュータからウィルスは除去できた。

シエンタ:けど兄貴…

パッソ:掲示板の履歴も見たぞ。シエンタ、お前は相手がどういう人間か観察することを怠けていたな?欲望まるだしで彼女に好かれることだけ考えてたな?

シエンタ:あ、兄貴…今回は俺が悪かったよ…でも、もしあいつに悪意があったとしたら!?それでもやり返すのは悪いことなのか!?

パッソ:悪いことだ。少なくともお前が個人的に相手をどうこうしようというのは悪いことだ。

シエンタ:なら、だまされた方はどうすればいいんだ!?

パッソ:相手に悪意があるとハッキリしていて、しかもお前に何かの被害があったならそれは警察や裁判所の出番だ。個人的な仕返しでは世間はお前が悪人だと思うだろう。

シエンタ:うぐ…

パッソ:特に今回の場合は相手に悪意があったとは言えないうえにお前の不注意が明らかだ。これで仕返しなどされては誰が見てもお前がクレイジーな犯罪者だ。

シエンタ:なんてこった…

パッソ:インターネットにウソと誤解はつきものだ。中でも「自分は正しいことをしている」というウソを見抜くのは特に難しいのさ。

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まとめ
パッソ:シエンタよ、かわいそうによ。ネットは楽しいところだが、自分の身は自分で守らねばならない世界でもあるのだ。

シエンタ:兄貴ィ…

パッソ:ネットは感情の隠れた世界だ。論理と洞察力が大事なのだ。気分や欲望だけに頼っているといつか嫌な思いをするぞ。

シエンタ:しっかり覚えるよォ〜、情報は出所を調べる!書き込みをする時は一度文章を読み返す!相手をよく観察する!

パッソ:その調子だ。お前には向上心がある。時間がたてばネットも上手に使えるようになるさ。

シエンタ:兄貴ィ〜!

オワリ



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